管理栄養士コラム
食中毒予防
暑い時期、気をつけなければいけないのが食品への影響です。
夏は食中毒菌の増殖に必要な温度等の条件が揃うため、家庭内での予防が必要不可欠です。
食中毒の発生状況
食中毒は原因によって細菌性食中毒・ウイルス性食中毒・自然毒による食中毒・化学物質による食中毒に分けられます。
発生の割合でみると、細菌性食中毒および寄生虫が約40%、ウイルス性食中毒が約20%、自然毒・化学物質による食中毒は合わせても10%以下です。
食中毒患者数は夏季と冬季に多いですが、夏季の食中毒は、高温多湿の環境による細菌性食中毒の増加が原因となっており、冬季はウイルス性食中毒(特にノロウイルス)によって患者数が著しく増加します。
代表的な食中毒細菌
・カンピロバクター
・O‐157などの腸管出血性大腸菌
・ウエルシュ菌
・黄色ブドウ球菌 など
食中毒の原因物質と原因食品
- カンピロバクター食中毒:肉類(特に鶏肉)
- ウエルシュ菌食中毒:加熱済み食品(カレー、肉・魚の加工品、煮込み料理)
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腸管出血性大腸菌食中毒:肉類およびその加工品、井戸水
- 黄色ブドウ球菌:弁当、にぎり飯
食中毒予防の3原則
- つけない(洗う・分ける)
調理前には手指、食材をよく洗う・生食食材と加熱が必要な食材を分ける。 - 増やさない(低温で保存)
温かい状態だと菌が繁殖してしまうため、保存の際は冷蔵庫等に入れて。 - やっつける(加熱調理)
中心部75℃1分以上の加熱を。(二枚貝などは85℃90秒以上)