管理栄養士コラム
第7の栄養素「ファイトケミカル」
ファイトケミカルとは
野菜や果物、豆類など主に植物性食品の色素や香りの成分から発見された化学物質を「ファイトケミカル」といいます。
ファイトケミカルには、体のサビの原因である酸化を抑える機能、「抗酸化作用」というものを強く持っており、「第7の栄養素」とも言われています。
人は自力でファイトケミカルを作り出すことができないので、ファイトケミカルを含んだ野菜や果物などから摂取する必要があります。
代表的なファイトケミカル
- ポリフェノール類:野菜の色素やアクの成分
・アントシアニン【なす、紫芋】:抗酸化作用、視力の維持・回復。
- カロテノイド類:主に緑黄色野菜に含まれる黄色やオレンジ、赤などの色素成分
・リコペン【トマト】:がん予防やその抑制。紫外線から皮膚を守る。
・ルテイン【ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ】:がんの予防や視力の維持・回復、老化予防 - 含硫化合物
・アリシン【にんにく、ねぎ、玉ねぎ、ニラ】:強い殺菌作用。疲労回復。
・イソチオシアネート【キャベツ、大根、かぶ、ブロッコリー】:がん、血栓予防
効果的に摂取するコツ
- 食材はできるだけ丸ごと使う
植物に含まれるファイトケミカルは、特に皮と実の間や種に多く含まれているため、よく洗って皮ごと使うとより多くのファイトケミカルを取り入れることができます。
- 傷物や無農薬食材を選ぶ
ファイトケミカルは外敵から身を守る成分です。傷物や紫外線・害虫などにさらされて生育された無農薬野菜などは、ファイトケミカルの量が増加します。