薬剤師コラム
インスリンの保管について
使用開始前のインスリン製剤
凍結を避け、冷蔵庫 (2~8℃) に遮光して保管を!
インスリンは一度でも凍ると薬液が変化したり、凍結により注射器が故障したりすることがあります。
インスリン製剤は使用開始後、
室温 (30℃以下) で保管し、
各製剤の使用期限内にご使用ください。
キャップ等により遮光して保管してください。
- フリーザー内や吹き出し口からの冷風が直接あたる場所に置かないでください。
- 冷蔵室内を「強冷」に設定した場合、凍結することがあります。
- 凍結を避けるため冷却風のあたらないドアポケットなどに入れてください。
外出などの際には・・・
- インスリンは一度でも凍ると薬液が変化してしまうので、冬はタオルに包んで持ち歩くなどの工夫をしてください。
- 飛行機に乗るときには、貨物室内で凍結することがありますので、機内に持ち込んでください。
使用開始後のインスリン製剤
インスリン製剤は使用開始後、室温 (30℃以下) で保管し、
各製剤の使用期限内にご使用ください。
キャップ等により遮光して保管してください。
保管の際には、注射針を取り外したうえで保管をお願いいたします。
★★針は毎回交換してください!!★★
注射を行う際の注意点
ご使用前に外観で異常がないかご確認ください!
注射の前には常温 (15~25℃) 程度の温度に戻してご使用ください!
注射前に空打ちにて異常がないことをご確認ください!
インスリン製剤を外に持ち歩かれる際には、30℃を超えないようにご注意ください。
30℃を超えない保管の工夫には、 以下のような方法があります。
- 冷蔵庫で冷やした保冷剤をタオルで包みインスリン製剤と一緒に保冷バッグに入れる。(※ 冷凍庫で冷やした保冷剤は凍結させてしまうおそれがあります。)
- 保冷剤の用意がない場合は、冷たい飲み物のペットボトルをインスリンと一緒にバッグに入れる。
- ポリ袋に入れたインスリンを湿らせたフェイスタオルで包み、気化熱を利用して保冷する。
ただし、これらの方法は、どのような状況下でもインスリン製剤を30℃以下に保てるということではありません。
直射日光にはあてない、車の中など高温になるところに置かないなどの、基本的な注意事項を併せて守っていただくようお願いいたします。