薬剤師コラム
薬のかたち
錠剤を溶かしてみました💡
先日、自宅にあった不要な薬を整理していたところ「口腔内崩壊錠」を見つけました👀
口腔内崩壊錠とは、水が無くても解けるように工夫された薬剤で、飲み込む力が弱い方などに向いている薬の形です。
「OD錠」や「D錠」という名前でも知られています。
資料では溶ける過程を見たことがあるけど実際にOD錠と普通の錠剤の溶ける様子を比較したことがないな、と思い実際に錠剤を溶かしてみました!
今回自宅で発見した薬はこちら
- ランソプラゾールOD錠15mg
- ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg
ランソプラゾールは「OD」がついているので「口腔内崩壊錠」です。
ベタヒスチンは、薬の成分を圧縮し成形した「素錠」です。ツルツルとしたコーティングはありません。
こちらをそれぞれ水2.5mlで溶かしてみました。
10秒、30秒、1分で写真を撮っています。
口腔内崩壊錠は30秒後にはほとんど溶けています。
素錠は1分後にやっと溶け始めています。
その後、1分放置し箸で10秒間混ぜてみました。
その結果がこちら。
口腔内崩壊錠は錠剤の形が残っていませんが、素錠はまだ錠剤の形が残っています。
二つの差は一目瞭然ですね😲
実際はもっと沢山の水で服用しますし、水の流れが出るのでもっと早く溶けるかもしれません。
だからと言って少ない水で服用すると喉に引っかかるリスクがありますし、食道に残ってしまった場合潰瘍を起こしてしまう可能性もあります。また、薬が溶けていないと体が薬をうまく吸収することができません。
OD錠以外の錠剤を服用するときは特に注意が必要ですね。
リスクを回避し十分な効果を発揮させるためにも薬を飲む時はコップ1杯の水を用意して飲みましょう!!