薬剤師コラム
クスリと健康の週間特集コラム⑦一般用医薬品の濫用について
薬物乱用という言葉を聞いてどのような薬を思い浮かべますか?
私も薬剤師という仕事柄、痛み止め、睡眠導入薬、精神安定剤を想像しておりました。
実際にオーバードーズしてしまって、救急外来で胃洗浄という話はよく耳にします。現代の医薬品は意外と大量服用しても死に至ることは多くありません。
胃洗浄される方が辛いという話を聞きます。
これは医療用医薬品の話です。
現在、日本で問題があるとなっているのは一般用医薬品。
そうドラックストアに売っているような薬の薬物乱用が問題視されています。
現在1類や要指導医薬品以外は大体自身で、手に取ってみて購入することができます。
その中に濫用のおそれがある医薬品が指定されております。
濫用等のおそれのある医薬品として
- エフェドリン
- コデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
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ジヒドロコデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
- ブロムワレリル尿素
- プソイドエフェドリン
- メチルエフェドリン(鎮咳去痰薬のうち、内用液剤に限る)
上記6成分について、販売方法について個数制限、購入者氏名年齢、理由、購入譲り受け状況の確認が必要となります。
私の実家も薬局を営んでおり、幼いながらに液体の咳止めをダース買いしようとしているお客さんを販売せず止めている父親を覚えております。
30年以上前からこのような濫用は行われていたということになります。
現在、調剤薬局やDSは町に溢れており何ヵ所も回れば必要量以上購入できることになります。
我々医療者は、こういった依存している患者さんに対して、販売を止めるだけではなく、離脱させてあげる方法を提案していくことが使命だと考えております。
また、地域においてこういった依存性のある患者さんを共有し、濫用させない環境づくりも行っていく必要があります。
薬は正しく使えば治療になりますが、間違った使い方をすれば毒にもなるということをこの薬と健康の週間で見直して頂けたら幸いです。