管理栄養士コラム
糖尿病と高血圧〜合併症予防のための食事〜
糖尿病のおよそ半数の方が高血圧を発症していると言われています。
糖尿病に高血圧が合併すると、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こしやすくなります。
そのため、日頃からの血糖値と血圧のコントロールが大切です。
血糖値と血圧を安定させるためのポイント
①適性体重を保つ、適性体重に近づけましょう!
肥満は糖尿病や高血圧の原因となることが多いです。
適性体重とはBMI22のことを指します。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
が22前後となる体重を目指しましょう!
②塩分を控えめに!
一日の塩分摂取量は男性7.5g、女性6.5g、すでに高血圧の方は男女ともに6g未満を目標にしましょう。
薄味を心がけ、調味料の使い過ぎに注意してください。
《効果的な減塩方法》
◎日常的に使用している醤油やソースを減塩タイプのものに変える。またかけて食べるのではなく、小鉢に入れてつけて食べるよう心がける。
◎漬物や塩漬けなどの加工品を控える、食べる量や頻度を減らす。
◎麺類は汁に塩分が多いので飲まないようにする。
◎料理をする際は、香辛料や出汁、酸味をうまく使い最小限の調味料で味付けをする。
◎外食も塩分が多いものが多いので注意する。
③アルコールは控えめに!
お酒の飲み過ぎは、肥満や高血圧の原因になります。
また、お酒と一緒に食べるおつまみや珍味にも多くの塩分や脂質が含まれるものが多いので注意しましょう。
④野菜を積極的に摂取しましょう!
野菜は肥満の予防や食後血糖値の急上昇を予防する食物繊維、体の余分な塩分を体外に排出して血圧を下げる効果があるカリウムが多く含まれます。
積極的に摂取することで適正な血糖値・血圧の維持が期待できます。
《カリウムを効率的に摂取する方法》
◎カリウムは水に溶け出てしまうので、野菜はできるだけ生のままたべる。水にさらす場合は時間を最小限にする。
◎果物にもカリウムは豊富。缶詰ではなく生果物を食べるようにする(糖尿病の方は摂取量に注意)。
◎野菜の加熱調理には電子レンジや蒸し器を利用する。
◎芋類は茹でてもカリウムが水に流れ出にくいので、スープや煮物にしても効率的にカリウム摂取が可能。
◎海藻類や豆類にも豊富に含まれるためバランスよく摂取する。
日々の意識の積み重ねが、血糖値と血圧の維持・改善に役立ちます!
肥満にならない・高血圧にならない食生活を心がけてみましょう!