薬剤師コラム
皮膚の乾燥や薬の使い方について
明けましておめでとうございます。
今年の留萌地方はかなり積雪量が多いです。
皆さんの地域はいかがでしょうか?
現在コロナウイルス対策として、皆さん手指消毒は徹底されていると思います。
高濃度のアルコール消毒液は皮膚の潤いを奪い乾燥の原因となります。
しかし、手指消毒はやめるわけにはいきません。
そこで今回は、皮膚の乾燥や薬の使い方についてのお話しをさせて頂きたいと思います。
一般的には皮膚の乾燥、病名としては皮膚乾皮症と呼ばれます。
皮膚の表面の脂が減少することにより水分を維持できなくなり、乾燥が進行します。
中高年者は手足によく見られるようで、カサカサし、ひび割れが生じます。
またかゆみを伴うため痒いてしまい、悪化して湿疹となります。
この段階で市販薬の購入や、皮膚科受診を検討されるかと思います。
そこで、そうならないためにどうするかという話です。
我々薬剤師としては、保湿剤の塗り方や生活の上で気をつける点についてお話しさせて頂きます。
まずなんといっても保湿です。
現在は市販でもヒル○イルドや○ルテHDなど、医療用と同程度の効果のある保湿剤も数多く売られております。
悪化する前に使用するには十分なものだと思います。
使用量についてですが、我々は一回の使用量を1F T Uと表現します。
量としては0.5gです。
この量を両手広げたくらいの面積に塗って頂くようお願いしております。
おおよその目安としてはティッシュがつく程度、皮膚表面が若干テカるくらいです。
塗るタイミングですが、基本的には入浴後水分をしっかり取ってから塗布をお勧めしております。
出来れば、朝にも塗ったほうが効果を実感できると思います。
この塗り方に関しては、大人だけでなく、子供にも同様に塗ることができます。
髪の毛のある部分にはローション剤、全身にはクリーム基剤(油脂の中に水の粒子を懸濁させたもの)が保湿効果を持続するため使いやすいと思います。
かゆみや赤みが出た場合は体に合っていない可能性があるため使用中止してください。
あとは、お風呂でゴシゴシ擦らないことも重要で、あまり擦りすぎると皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
また、お部屋の乾燥にも注意して、加湿することも効果的です。
アルコールや香辛料も体が温まる事はいい事ですが、痒みの原因となるため注意が必要です。
引用:https://www.maruho.co.jp/kanja/kanpi/ 皮脂欠乏症のおはなし マルホ株式会社